1969年4月にURCに発表された第1期の六文銭の唯一の記録であり、日本語のフォーク・ソングを作っていた少年・中川五郎のファースト・レコーディング。ベトナム戦争中の時代背景を実感させる<15>をはじめとする曲に、忘れてはならない問いかけがある。「CDジャーナル」

アングラ・レコード・クラブ(URC)の第2回配布作品として1969年4月に発売。アナログLPは、六文銭サイド(A面)が45回転、中川五郎サイド(B面)が33回転という変則仕様だった。両者ともこれが初めてのレコードで、小室等を中心とした東京フォーク・シーンの実力派バンドだった六文銭、関西プロテスト・フォークの旗手といわれた中川五郎という取り合わせは、当時の日本フォーク・シーンの空気感を伝えてくれる貴重な記録。なかでも、中川五郎の青くさいプロテスト・ソングには抗えない魅力を感じてしまう。六文銭の「夕暮」や中川五郎の「コール・タトゥー」など、ここでしか聴けない作品が多数含まれている点も要注目。 (木村ユタカ)

 ・ amazon : 六文銭 / 中川五郎 (1969)

ディスク:1
1. それから
2. 夕暮
3. 時は流れて
4. あげます
5. 五年目のギター
6. うた
7. 主婦のブルース
8. 恋人よベッドのそばにおいで
9. カッコよくはないけれど
10. 自由についてのうた
11. コール・タトゥー
12. 殺し屋のブルース
13. 腰まで泥まみれ