ガロ(GARO)は、1970年から1976年まで活動した日本のソフトロックグループ。
堀内護(愛称MARK)、日高富明(愛称TOMMY)、大野真澄(愛称VOCAL) の3人グループとしてデビュー。全員が生ギターとボーカルを担当するのが基本的な編成。ガロという名前は、当時ザ・タイガースのマネージャーで三人の世話役でもあった中井國二が自分の子供にと考えていた「我朗」から名付けられた。
1973年に「学生街の喫茶店」、「君の誕生日」、「ロマンス」と立て続けにヒットを飛ばし一世を風靡した。
元々はCSN&Yやブレッドの影響下にあったバンドであり、それらのグループの楽曲もレパートリーに加えていたこともあり、卓越したコーラスワークとギターテクニックにより「和製CSN&Y」と称された。
近年は「ソフトロック」というジャンルにおいて、またアルバム『CIRCUS』『吟遊詩人』ではプログレッシブ・ロック的な、『三叉路』ではハード・ロック的なアプローチをしたこともあり、ロックバンドとしても再評価されている。
1976年に解散。
松崎しげるらと「ミルク」(ホットミルク)という名のGSバンドを組んでいた堀内と日高に大野が加わり1970年11月に結成。 かまやつひろしのバックバンドを経て、ミッキー・カーチスのプロデュース、また新レーベル・マッシュルームレコードの第一回発売アーティストとして1971年にシングル「たんぽぽ」でデビュー。同年11月、アルバム『GARO』をリリース。
1972年、セカンドアルバム『GARO2』をリリース。同年6月、このアルバムから1曲目の「美しすぎて」をA面、3曲目の「学生街の喫茶店」をB面としたシングルがリリースされたが、当初はシングルチャート上位には登場しなかった。 同年12月、サードアルバム『GARO3』をリリースしたが、それと前後して「美しすぎて」のB面「学生街の喫茶店」がラジオや有線放送のリクエストを集めるようになり、1973年2月19日付けのオリコンのシングルチャートで1位に浮上、4月2日付けのチャートまで7週連続1位という大ヒットとなった。
アルバム『GARO LIVE』が1973年6月にリリース。さらに同年、シングル曲の「ロマンス」を含むアルバム『GARO4』がリリースされた。 年末には第15回日本レコード大賞大衆賞、第6回日本有線大賞新人賞を受賞。第24回NHK紅白歌合戦にも出場した。
翌1974年にはコンセプトアルバム『CIRCUS』がリリースされるが、「学生街の喫茶店」に相当するヒットには至らなかった。
ガロ : GAROのシングル
・たんぽぽ/一人で行くさ (1971.10.10)
・地球はメリーゴーランド/水色の世界 (1972.02.10)
・美しすぎて/学生街の喫茶店 (1972.06.20)
・涙はいらない/明日になれば (1972.10.10)
・君の誕生日/散歩 (1973.05.10)
・ロマンス/二人だけの昼下り (1973.08.25)
・一枚の楽譜/憶えているかい (1973.12.10)
・姫鏡台/僕は死なないだろう (1974.03.15)
・ピクニック/西行き列車 (1974.07.01)
・ビートルズはもう聞かない/惑 (1974.12.01)
・一本の煙草/吟遊詩人 (1975.05.01)
・さいごの手紙/青春の旅路 (1976.01.01)
ガロ : GAROのアルバム
・GARO(1971年11月25日)
一人で行くさ / たんぽぽ / 二人の世界 / 何もかも遠くに / 花の伝説 / 暗い部屋 / 水色の世界 / 小さな恋 / 地球はメリー・ゴーランド / 人は生れて
・GARO2(1972年6月25日)
美しすぎて / 水車は唄うけど / 学生街の喫茶店 / 蝶が飛ぶ日 / 四葉のクローバ一 / ベイビー・アイム・ア・ウォント・ユー / レット・イット・ビー / マイ・レディ / ビコーズ / グッド・モーニング・スターシャイン
・GARO3(1972年12月10日)
涙はいらない / 愛の言葉 / オールド・ファッション・ラプソディー / 心の鍵 / 時の魔法 / 一人にしないよ / 木馬 / 遠い春 / ディスカバー・ピクニック / 僕のすべて / 幸福 / 明日になれば
・GARO LIVE(1973年6月25日)
学生街の喫茶店 / 時の魔法 / ディスカバー・ピクニック / 美しすぎて / 忘れていたもの / 君の誕生日 / 一人で行くさ / 木馬 / 涙はいらない / 暗い部屋 / 散歩
・GARO4(1973年10月10日)
ロマンス / 大空の詩 / 君の肖像 / 朝・昼・夜 / 二人だけの昼下がり / 二人は友達 / 憶えているかい / 恋人 / 踊り人形 / 一枚の楽譜
・CIRCUS(サーカス)(1974年5月25日)
団長のごあいさつ / 空中ブランコ / オートバイの火くぐり / 猛獣使い / ピエロの恋唄 / 曲馬団 / なぞの女 / 大男の歌 / 綱渡り / この世はサーカス / 風にのって / 演奏旅行 / 酒びたり人生 / 通りすがり / 旅人が眠る丘 / 絵ハガキ
・プリズム(1974年)
時の魔法 / 一枚の楽譜 / たんぽぽ / 美しすぎて / ロマンス / 学生街の喫茶店 / 君の誕生日 / 地球はメリー・ゴーランド / 涙はいらない / 四葉のクローバー / 木馬 / ディスカバー・ピクニック / ピクニック / 一人で行くさ / 幸福 / 水色の世界 / 君の肖像 / 踊り人形 / 何もかも遠くに / ビートルズはもう聞かない / 二人は友達 / 姫鏡台 / 惑 / 暗い部屋
アルバム未収録のシングル曲を多数収録した編集盤(未CD化)
・吟遊詩人(1975年6月25日)
一本の煙草 / アドベンチャー / 個人的メッセージ / 愚かな遊び / 悲歌 / 深夜映画 / 型破りな結婚式 / ツイン・ベッド / 大都会の羊飼い / 吟遊詩人
2003年、大野は、映画「釣りバカ日誌14 お遍路大パニック!」に出演し劇中にて、「悲歌」を弾き語りした。
・三叉路(1975年12月25日)
夜間飛行機 / 誰もいない朝 / ペガサス / さいごの手紙 / ヘビー・ローラー / 恋のゲーム / 終りは終り / 仕事のあとは / 去年の夏 / あいつ / 冬の花火 / 青春の旅路